外部API利用の個人Webサービス・アプリの立ち上げと継続

いとも簡単に外部のビッグデータにアクセスできる API なんて珍しくもなくなりましたが、慣れた人には朝飯前のように作れる外部 API 利用のサービスで、できるだけ長く継続していくためにはどのようなことが必要か、考えてみました。

そういう記事は数年前に流行った気がしますが、私的なまとめとして改めて。

サービスが生まれる前の着想

  • 日々の生活からの気づき
  • 既存サービスの不満や、焼き直し
  • 興味本位や勉強、研究目的

既存サービスの至らない点を改善する、というのは良くある立ち上げ理由です。

時流に乗るべきか

流行しているサービスの API が公開されると、次の日には関連サービスがたくさん立ち上げられています。それらの情報を普段から欠かさずチェックしている必要がありますし、準備を整えておくことや開発スピードも重要です。ただし、瞬間沸騰して終わってしまうこともあります。露出できる場が整っているかも大事で、旬のサービスは、簡単な外部サービスを作るだけでも、その話題性だけで取り上げてもらえたりします。

どこからトラフィックを呼び込むか

「トラフィックが呼び込めそうな内容か」は、長く継続していくためには一番重要で、サーバーなどの運用費を確保するための収益にも繋がります。まずは知ってもらわないと始まりません。

スタートアップ時にダッシュを切るには、広告出稿、プレスリリースを打つ(→ターゲットジャンルの大手ニュースサイトに取り上げてもらう)、ブログやソーシャルメディアの有力者に取り上げてもらう(有償やボランティアでなければ、普段からそういった人々と交流しておく必要がある)などの方法があります。有力者に取り上げてもらう方法ですが、人間は自分と同じか近い身分の人と繋がるものなので、何らかのインセンティブを用意できないと難しいかも。(ときどき、「どこにも宣伝してないのに取り上げてもらった」と書いている作者さんがいますが、よほど技術的に優れてるとか抜きん出ているサービスでもなければ、社会的に地位があるとかメディアにパイプを持っていることがほとんどだと思います。控えめに書くものです)

多くのトラフィックを持つサイトやサービスを既に持っていたり、協力を得られるならば、人を呼びこむのは簡単です。Yahoo! JAPAN のような誰もが知るようなサイトが新しくサービスを立ち上げれば人が流れるのは当然で、収益の確保に専念できるでしょうが、そういった媒体を持つ人は極めて限られていますし、広告費などの初期投資に気が進まないこともあるでしょう。

通常のウェブサイト運営と同じ立ち位置に立って考えてみると、Google 検索のミドルキーワード以上で上位に登ることができるかも重要になってきます。ソーシャルの魅力に注目が集まっている昨今ですが、SNS のシェア数は少ないのに、トラフィックが多いサイトというのはたくさんあります。サービスを立ち上げる前に、どこからトラフィックを呼び込むのか(初期でなく継続的に)、導線をある程度考えておく必要があります。スタートダッシュを切れなくても、じわじわと検索上位に来ることができれば、立ち上げから数ヶ月で化けることがあります。継続的な広告出稿は、トラフィックの維持にも繋がります。
ただ検索からの流入に頼りすぎていると、ちょっと前に話題になったリブセンスが運用している求人サイト「ジョブセンス」などのように、検索エンジンの御機嫌次第で、一気に崩壊することもありえます。

どこまで外部 API に依存させるか

サービスの材料を特定の API に頼っていると、その API の提供が終了した時点で自身のサービスも終わってしまいます。例えば Twitter クライアントや Twitter 専門に情報をキュレーションしているサービスがそれに当たります。依存レベルを出来るだけ減らしたいところですが、「既存サービスの不満を解決する」サービスの場合、その多くが深く API に依存せざるを得ないため、なかなか難しい問題です。

一つの解決策として、複数の外部サービスに対応する方法があります。これだと、API 提供元の1つが終了したとしても継続できます。多くのサービスに対応している SNS クライアント HootSuite や、横断検索サービスなどがこれに当たります。ただ横断するサービスの場合、サイトの属性キーワードが散漫になりやすく、ビッグキーワードでの上位は狙いにくい傾向があるように思います。

収益的には、ネットサービスの栄枯盛衰の早さを考えると、短期的には1年未満、長期的に3〜5年、この間に充分な収益が見込めないのであれば、手を出さない方が良いかもしれません。または、その間に終えてもよいと見切りをつけておくこと。

失敗する例

  • 既存サービスに不満なところがあったとして、多くのユーザーも同じだと考えてしまう
  • 検索規模が非常に少ないキーワードを、サービスのメインキーワードにしてしまう
  • 管理の負担・費用が非常に高いサービスを作ってしまう

そもそも市場がなかったり、管理に負担がかかりすぎて続かないということも。新しい価値を創造できるようなサービスは余程の成功例で、外部 API を使っているだけのサービスでは、まずそこまで行かないでしょう。ただ国内だけでなく世界中のユーザーを見込める場合、それでも充分なボリュームを確保できることもあると思います。

管理の負担が大きいということは、参入障壁が高いということでもあります。そのため、そういうサービスの多くは企業がやっています。金の鉱脈というのは、誰もやりたがらないところに眠っているものなので、ニーズがあるようであれば、狙ってみるのもいいでしょう。

外部 API を使うだけのコピーサイトで終わらせないためには

ポイントとしては、外部 API を使って外部サービスのデータを流用するだけで終わらせず、コピーでない新しいコンテンツを生み出すことが大切になります。オリジナルのデータを持っているだけで、他のコピーサイトより Google からの評価も高くなります。

垣根が薄れるプラットフォーム

スマートフォンアプリは情報サイトも多くありますし、ブラウザの Chrome には ウェブストア があり、PC では Windowsストアアプリ も生まれ、賑やかになってきています。ブラウザ上とOSベースのアプリの垣根が薄れてきているので、多様なプラットフォームでの展開は考えておくべきです。

  1. PC/スマートフォンのブラウザ上で動作するアプリ(大抵のWebサービスはこの形態)
  2. ブラウザベースのアドオン(拡張機能)
  3. PCのOS上で動作するアプリ
  4. スマートフォンアプリ

1と4の形をとっているWebサービスは非常に多いですね。
個人的に今気になっているのは、Firefox OS のアプリかな。

オープンなビッグデータにアクセスできる API は減少の傾向

Twitter API v1.1 の既存開発者への締め付けはよく覚えていますし、Facebook では API の全体公開投稿の検索が出来なくなってくるなど、
一時期流行したマッシュアップサービスも自分たちで全て囲い込み収益に繋げるというところもあります。LINE などはこの形ですね。一番大事なデータは API として公開せず、マッシュアップも自分たちで作りサービスを拡大していく。

既に多くの中小サービスは、外部 SNS のユーザ情報を使ったログイン API を借りるだけに留めていて、外部のビッグデータをあまり使わなくなってきていると思います。

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