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【書評】リリエンタールの末裔(上田早夕里)
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「リリエンタールの末裔」「マグネフィオ」「ナイト・ブルーの記録」「幻のクロノメーター」 以上の、上田早夕里さんの4つの作品集。 作品ごとに共通点はなく独立していて、総評を書くことは難しい。一つ一つがしっかりした世界観のもとに描かれているので、一編よみ終えるたび深く...
【書評】となり町戦争(三崎亜記)
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三崎亜記さんの、第17回小説すばる新人賞受賞作。 何はともかく、となり町との戦争、である。レクリエーションでもオリエンテーションでもなく、人が死ぬ本物の戦争だ。 「となり町」という単語から連想されるイメージは、とても呑気で退屈、日々の生活の延長であり、そこには殺伐...
【書評】どこから行っても遠い町(川上弘美)
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川上弘美さん著、ある商店街に住む人々の、十一の短編からなる悲喜こもごもの物語。 一つの短編ごとに、商店街の住人である主人公がいて、彼らの生活や一生が描かれている。他の編で一文だけ登場した何気ない人物(そばを通り過ぎるだけだったり、職場の同僚であったり)が、後の短編で...
【書評】濡れ鳥/海辺のブドリ(じのん)
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鴉(カラス)たちの生き様を描く、じのんさん jinon@twitter の短編小説。 Kindleアプリで初めて読む小説となった。 カラスたちの恋愛事情、縄張り争い、プライド。言ってしまえばコレだけなのだが、(短いだけでなく)どうにも読み進めずにはいられない感触を受けた。...
【書評】ユニクロ帝国の光と影(横田増生)
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僕が学生の頃、ユニクロというのは「 ダサい 」の代表格だった。「 一つの季節が終るくらいまでなら使える 」と言われるくらい素材も酷かった。 ところが今は知る通り、価格に見合わない高品質を誇っている。 この前見かけた「STETECO(ステテコ)」なんて、僕なんかは祖...
【書評】ロスジェネ心理学―生きづらいこの時代をひも解く(熊代亨)
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自称オタク出身、ロスジェネ世代・精神科医( シロクマ先生 )、熊代 亨の一冊。 象徴的な言葉に「 思春期ゾンビ 」というものが提示されている。いつまでも若々しいままで、若さにしがみついて、若くないものは悪しきもの、とでもいうような、思春期を引き摺ったままのコトを言う...
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